みなさんこんにちは。SRE チームの内田(@uchan_nos)です。 この記事では 2018 年 8 月に開かれるセキュリティ・キャンプ全国大会 2018 を紹介します。
セキュリティ・キャンプ
セキュリティ・キャンプ全国大会は IPA(情報処理推進機構)が主催している合宿形式の勉強会です。 全国から学生・生徒を集めて、IT 業界の第一線で活躍する講師陣が講義を行います。
特徴は講義内容がとても濃いことでしょう。 情報セキュリティなどの分野で活躍する講師による熱のこもった講義が繰り広げられます。 (ほんとに熱い講義ばかりなんですよコレが。前回レポートに 2017 年の様子が紹介されています。写真だけだと熱さが伝わらないかもしれませんが…)
講義はたくさんあるので全部紹介することはできませんが、例えば Linux カーネルの脆弱性を突く方法を学ぶ講義や、 USB ポートに挿すだけでキーボードを自動入力してしまう Bad USB と呼ばれるハードウェアを作る講義などがあります。 筆者(内田)は以前、Bad USB の講義に潜り込ませてもらい、PC に挿すと自動で管理者権限のコマンドを実行するようなハードウェアを作ることができました。
こう書くと攻撃手法を教える怖い勉強会だと思われるかもしれませんが、セキュリティの世界で活躍するためには脅威となる様々な攻撃手法を学ぶことは必須なのです。 どの講義も、セキュリティ界の将来を担う人材を育てるために重要な話題が盛り込まれています。
セキュリティ・キャンプ全国大会 2018 の公式サイトはこちらです。 https://www.ipa.go.jp/jinzai/camp/2018/zenkoku2018_index.html
サイボウズとの関係
なぜ Cybozu Inside Out でセキュリティ・キャンプ全国大会 2018 の紹介をするかというと、サイボウズに関係のある講師がたくさん参加するからです。 ここではそれら講師陣を紹介します。 担当講義の内容は 講義一覧 から確認可能です1。
- Linux カーネル脆弱性入門(選択コース)
- 小崎 資広 サイボウズ技術顧問
- TLS 1.3/暗号ゼミ(集中開発コース)
- 緑川 志穂 サイボウズ・ラボ
- アンチウィルス実装トラック(集中開発コース)
- 新屋 良磨 サイボウズ・ラボユース卒業生
- 城倉 弘樹 サイボウズ・ラボユース卒業生
- OS 開発ゼミ(集中開発コース)
- 武内 覚 サイボウズ技術顧問
- 内田 公太 サイボウズ
- 粟本 真一 サイボウズ・ラボユース卒業生
- 言語自作ゼミ(集中開発コース)
- 川合 秀実 サイボウズ・ラボ
- データベースゼミ(集中開発コース)
- 星野 喬 サイボウズ・ラボ
- C コンパイラを自作してみよう!(集中開発コース)
- 西田 耀 サイボウズ・ラボユース卒業生
まとめてみると沢山いますね。そして、集中開発コースの担当が多いですね。みんな実装が好きな人たちですから、どの講義も面白くなるのではないかと思います。
選択コースとは多用な講義から自分で選んだ講義を受講し、専門性と多様性を養うことを目的としたコースです。 Linux におけるセキュリティの話、IoT のセキュリティ、インシデントレスポンスなど、沢山の授業があります。 受講したい講義が多すぎて選べない、という話を良く聞きます。
集中開発コースとは中 3 日間、じっくり同じテーマに取り組むことで開発力を向上させることを目的としたコースです。 こちらも様々なゼミが開講されています。 筆者(内田)は「OS 開発ゼミ」を担当しますが、これはオリジナルな OS を作ったり、最新の OS 理論について議論したり、Linux に機能を付け足したりします。
興味がある方へ
2018 年の応募締め切りは 5 月 28 日ですからまだまだ間に合います! 興味のある方は 参加を目指す方へ を読み、是非応募してください。
-
本当は去年の講義資料を合わせて紹介したいのですが、セキュリティ・キャンプの講義資料は一般には公開できない貴重なものですので、是非参加して中身を確かめてください。↩