
こんにちは。テクニカルライターチームの近藤(@konyukiwork.bsky.social)です。
2025年は、生成AIがものすごいスピードで発展し、「どうやったらうまく活用できるのか?」と試行錯誤を重ねた1年でした。
今回は、サイボウズのテクニカルライターが、生成AIを活用してリリースノート作成を効率化した事例をご紹介します。
どんな課題があった?
- 製品アップデートの頻度が増え、リリースノートの更新作業の負担が大きくなっていた
- 製品ごとに文体(「ですます調」「体言止め」など)が異なり、手作業での修正に手間がかかっていた
ねらい
- 担当者の負担を減らし、ライターのチェック作業をスムーズにする
- 全製品でルールを統一する案もあったが、まずはツール開発に挑戦することで、AI活用の可能性を探っていく
どんなAIツールを作った?
課題解決のため、2つのAIツールを開発しました。
文体統一AI「アンくん」
製品ごとに異なるリリースノートの文体を、ルールに沿って自動で変換します。
仕組み
ノーコードツール「Dify」というプラットフォームを採用しました。
Difyを動かす「プロンプト」は、社内で利用可能なAIに2種類の文章の特色を学習させ、変換ルールを抽出、それを元にプロンプトを生成してもらいました。まさに「AIのことはAIに聞け」です。
- 人間が作成した2種類のリリースノートを用意
- 変換元:「cybozu.com共通管理」のリリースノート(ですます調)
- 変換先:「Garoon」のリリースノート(体言止め)
- この2つの文章を学習させ、次の指示を出す
- この2つの特色を分析して
- 変換元の文章を変換先のスタイルに変えるための、プロンプトを考えて

草案自動生成AI「ベーダくん」
開発要件から、リリースノートの草案を自動で作成します。
こちらは現在も開発中で、まずは、プロダクトオーナー(PO)が書いた草案をAIが校正するツールとして運用を開始しています。
仕組み
kintoneアプリに登録されたGaroonの開発要件の情報を学習し、AIがリリースノートの草案を生成してくれる、を想定しています。
これにより、POはゼロから文章を考える必要がなくなり、AIが生成した草案を元に、より内容の確認に集中できるようになります。
導入してみた効果と、これからのこと
まだまだ試行段階ではありますが、AIと向き合ったことで色々な発見がありました。
得られた効果
- 各製品で行っていた修正作業がなくなり、とても効率的になった
- AIが生成する草案は、要点がまとまってて、また表記の揺れがなくなったことで、人間による最終チェックもとても校正しやすくなった
今後の展望
一方で、AIが生成した文章をそのまま公開できるかというと、まだ「人間の目で校正する」という最終チェックは欠かせない段階です。
完全な自動化はまだまだ先かもしれませんが、今後はさらに高度な作業を任せていきたいと考えています。
2025年は私たちにとってAIに慣れ、いろいろなことにチャレンジしていくための土台を整えた年でした。
チーム内でもAIへの理解度がバラバラでしたので、月一回のゆる〜い勉強会を開催し、知識の共有や底上げを図ったりしました。
2026年は、プロンプトの工夫や他のツールとの連携をさらに進化させて、もっとAIとの協業の形を試行錯誤していきたいです。
今回は、テクニカルライターのAI活用事例についてお話ししました。まだまだ始まったばかりの取り組みですが、これからも一歩一歩、着実にAIとの付き合い方を探っていきたいと思います。
一緒にサイボウズで働いてみませんか?
サイボウズにはGaroonだけではなく、さまざまなプロダクトがあります。色々な分野の技術を学びながら、一緒にヘルプサイトを盛り上げていきませんか?
ここまで読んで「ちょっと面白そう」と思われた方、募集要項をご覧いただき、どうぞお気軽にサイボウズのメンバーにお声掛けください。