
この記事は、CYBOZU SUMMER BLOG FES '25の記事です。
「どうせ誰も読まないだろう」と思いながら書いた新卒QAエンジニアの"とりあえず"記事が、まさかの“新卒資料”として使われることに――。
発信に自信がない人や、アウトプットのハードルを感じている人にこそ読んでほしい、ちょっと意外な体験談です。
「とりあえずやってみる」の先に、思いもよらない発見があるかもしれません。
1. 「情報発信」って自分には関係ないと思ってた
こんにちは、CybozuでQAエンジニアとして働いているくつしたいぬ(@dog_dog_3dog)です。
「情報発信」と聞いても、正直、どんなものなのか全くイメージが湧きませんでした。
有名な人やよく読まれている人のSNSやブログを見ると、「自分が書いたところで、こんなふうに読まれて誰かに反応をもらうことなんてないだろうな」と思っていたのが本音です。
特別な知識や経験がある人だけがやるもの、自分には関係ない世界だと感じていました。
そんな私が記事を書き始めたきっかけは、去年のCYBOZU SUMMER BLOG FES '24の参加者募集でした。
「新卒みんなで記事書いてみよう!!」という同期のひと言に背中を押され、なんとなく流れに乗ってみたのが始まりです。
正直、「書いても、せいぜい社内の3人くらいが読んでくれればいい方だろう」と思っていましたし、実際、新卒の人が記事を読んで声をかけてくれるまで、記事を書いたこと自体すっかり忘れていました。
この記事は、かつての私のように「自分の発信なんて大した影響はない」と感じている人にこそ読んでほしいと思っています。
なぜなら、“なんとなく”始めた情報発信が、思いもよらない経験をもたらしてくれたからです。
2. テーマ決めもノリと勢いで
最初は「とりあえず書くことになっちゃった」というのが本音でした。
同期の流れに乗ってみたものの、何を書けばいいのか全く思いつかず、とりあえずGPTに「新卒が書くならどんな記事がいい?」と相談してみました。
GPTからはいくつか候補が出てきたのですが、その中に「新卒が勉強したことをまとめる」という案がありました。
「これは新卒っぽいし、今の自分にも書けそうだな」と思い、記事の内容を「開発経験のない新卒QAエンジニアが勉強したこと」に決めました。
QAエンジニアとして働き始めたばかりで、特別な知識やスキルがあるわけでもありません。
まあ、新卒っぽい内容でいいかと軽い気持ちでテーマを決め、深く考えず、なんとなく楽しそうだし、とりあえずやってみるか!というノリで、最初の記事を書き始めました。
3. 新卒QAエンジニアが"とりあえず"まとめた記事の中身
実際に書いた記事のタイトルは「開発経験なしの新卒QAエンジニアがQAを知るために勉強したこと」です。
内容は、開発経験ゼロで入社した自分が、QAエンジニアとして基礎を身につけるためにどんな勉強をしたか、というものです。
具体的には、
- QAの基礎知識やテストの基本概念を学ぶために本を読んだこと
- QAやテストに関する資格を取得したこと
- 情報系の知識を得るために、情報系資格を取得したこと
といった、「新卒・未経験の自分が、まず何から学んだか」を中心にまとめました。
記事を書いた当時は、まだチームに配属されたばかりで、実務でどれが役立つかは正直わかっていませんでした。
悩みや苦労話というより、「こんなふうに勉強しました」というシンプルな内容です。
「新卒っぽい記事になればいいかな」くらいの気持ちで、気軽にまとめていました。
4. まさかの展開!ゆるい記事が新卒資料に
記事を書いた当時は、「せいぜい社内の数人が読んでくれればいいかな」と思っていましたし、記事を書いたこと自体すっかり忘れていました。
しばらく経った今年の4月、社内チャットで新しく入社してきた新卒の方から「記事を読んで、研修期間中の自習の時間や研修のキャッチアップについて聞きたい」と声をかけてもらいました。
そのときは、嬉しいような、恥ずかしいような、なんとも言えない気持ちになったのを覚えています。
さらに、先輩から「この記事、新卒の人がQAについて知識をつけるための資料として紹介しているよ」と聞いたのは、飲み会の席でした。
自分が“なんとなく”書いた記事が、新しく入ってくる人たちの「QAを知るための参考資料」として実際に使われていることを知り、本当に驚きました。
「自分の経験でも、誰かの学びの役に立つことがあるんだ」と実感した瞬間でした。
5. ゆるいアウトプットでも読まれる?発信してみて感じた意外なこと
最初は「どうせ誰も読まないだろう」と思って書き始めた記事でしたし、記事のクオリティにも全然自信がありませんでした。
今読み返すと内容も浅いし、文章も正直読みづらいなと自分でも思いました。
特別なことを書いたつもりはなかったのですが、自分の経験でも誰かの役に立つことがあるんだなと少し驚きました。
特に意外だったのは、「新卒の人が読む資料」といえば、もっとちゃんとしたものや、しっかりしたノウハウ集みたいなものを想像していました。
でも、実際には自分が勉強した内容をまとめたくらいの、そこまで気合いを入れていない記事でも「参考になる」と言ってもらえたことです。
「こんなゆるい記事でも役に立つことがあるんだな」と思ったのは、自分にとって新しい発見でした。
もちろん、毎回反響があるわけでも、すごいことが起きるわけでもありません。
でも、「とりあえずやってみる」くらいの気持ちでアウトプットしてみるのも、案外悪くないなと感じました。
記事を書いて反応をもらえたことで、「やってみると意外といいことあるかもじゃん!」と肯定的に捉えられるようになりましたし、最近は社外での発表にも興味が出てきました。
6. まとめ:アウトプットは"とりあえず"でOK。意外といいことあるかも
自分の体験ですが、もし迷っている人がいたら、意外と何かしらのいいことがあるかもしれませんよ、とだけそっと伝えておきます。