#osc20hi でたちまちサイボウズ広島のはなしをしました

開発本部 コネクト支援チーム の西原(@tomio2480)です.
 
9/17(土) に開催されたオープンソースカンファレンス2020 Online/Hiroshimaで「たちまちサイボウズ広島!(訳:とりあえずサイボウズ広島事情話します)」という題でセミナーを行いました.今回の登壇者はいずれも広島にゆかりのある開発本部所属の社員で,組織運営チームの水戸(広島所属),フロントエンドエキスパートチームのsakito(東京所属),kintone開発チームのにしみね(広島所属),コネクト支援チームの西原(東京所属)の 4 名でお送りいたしました.主だった話題の 3 点に沿って報告をいたします.
 
※ 参考 : オープンソースカンファレンスについて → https://www.ospn.jp/
 

当日は登壇者の都合が合わなかったので,録画配信対応となりました.当日流した動画は OSPN から YouTube に投稿されていますのでこちらをご覧ください.

www.youtube.com

拠点が分散した中でのリモートワーク

新しい生活様式を求められてそろそろ半年が経過します.サイボウズ開発本部では何か影響はあったのでしょうか,という観点で,今のサイボウズの開発本部ではどのように業務を進めているのかを中心にお話ししました.ざっとまとめると以下のとおりです.

  • 地域拠点ごとに担当製品や部署を分けていないため,そもそも支障がなかった.
  • 会議室問題,移動時間問題,どこにいて何で連絡すればいいかわからない問題が解消.
    • 集まれない理由が一つ減った.(「会議室があいてない」との決別)
    • 多数の現地と少数のオンラインのようなコミュニケーション差がなくなった.
    • Zoom で呼び出せばほぼ 100 % 応じてもらえる.
  • コミュニケーションの質を補うためのオフライン集合ができないのはつらい.
    • 各拠点や働いている現場を見て何かを感じる機会が失われる.

プラスに働いたという意見が多数でした.今までも"可能"だったオンライン業務に挑戦してきた流れがあり,その土台の上に立てていることが大きいようです.その上で"可能"から"標準"になることでより洗練され,新しい業務の形が馴染みつつある,といった現状が垣間見えました.
 
一方でより深くわかりあうためには,オフラインでの顔合わせが効果的だと感じていることもわかりました.特にフロントエンドエキスパートチームは,別拠点の観光とリフレッシュも兼ねた打ち合わせを設定していたものの,このコロナ禍で移動が禁じられてしまい苦しいとのこと.この点は今までに戻りたい思いがあるとのことでした.オンラインだけで代替できない要素はまだ数多く,これを以前のように補いたい気持ちがもやもやと残っている状態は早く脱したいものです.

広島,東京に住む/広島,東京で働く

こういった座談会でよく触れられる「地方と東京」の広島版です.広島ならでは,東京ならではの生活スタイルやエンジニアとしての刺激の具合についてのお話しが主だったところでした.単身かそうでないか,自分の技術分野に関する盛り上がりがどうか,などざっとまとめると以下のとおりです.

  • 生活
    • 小さいこどもがいると車生活のほうが気を使わずに住む(広島)
    • 比較的短時間で海や山などの自然にアクセスできる(東京でも行けるけど混む)
    • 家賃を考えると若いうちは別の投資ができてよい(広島)
    • より都会を求めるのであれば東京,ほどよい都市を感じるならば広島
    • 東京や福岡などに新幹線でのアクセスが可能.駅前の発展に期待がある(広島)
  • 仕事と技術
    • 地方ではビッグゲストが来ます!みたいな人が東京だとそのへんで出会える(東京)
    • 地方の勉強会でのほうが懇親できる(東京だと待ち行列が消化しきれず終わる等)
    • 東京は情報収集のやりやすさ,広島(地方)はコミュニティに入りやすい
    • 給与は地方か東京だからということは関係なく設定されている(広島)

生活と仕事とのバランスをより意識せざるを得ない状況となった昨今の状況を鑑みるに,お出かけのしやすさや気兼ねない移動のしやすさが生活面でのストレス軽減にもつながっているようです.また,家賃など生活基盤に割く予算を小さくできる点は,実は新卒など若い層にとっては大きな利点なのでは,という話も頷けます.勉強会関係については次の話題でも触れられたので,そちらでまとめて報告します.

広島とサイボウズとこれから

春先に計画していた広島でのイベントが流れてしまった.というお話しもあったので,広島のエンジニア文化とどう関わっていきたいか,今後の展望や妄想についてお話ししました.ざっとまとめると以下のとおりです.

  • 勉強会にもっと参加し,広島がもっと活発になれるよう活動したい.
  • 中四国のハブとなる都市の広島で活動することで,全体の盛り上がりに寄与したい.
    • 広島に限らず中四国全体のエンジニア文化を理解したい.
    • 大きめのイベントが開かれる機会も多く,多くの方が訪れる機会を大事にしたい.
  • 最新技術の輸入的な活動を行って,レベルアップの場をつくりたい.
  • 地元が好きな人がエンジニアとしての刺激を理由に離れることが減るといい.

話の中で福岡の盛り上がりについて触れられました.広島からほど近い都市であり,かつ技術系のイベントや文化の盛り上がりが大きな福岡のような例があるのならば,広島でもできるはず.それをどのようにやっていくかは模索したいということでした.エンジニアとしての刺激,という観点で地方を離れざるを得ない状況は別の都市でも抱えている課題かと思います.小さな町村ではなく,周りから集まってくる側の都市として,こうした刺激の機能も持っていると,より東京ではないところでの人生の可能性が広がってくるものと感じました.
 
また,この話の後,広島オフィスでの採用は可能なのか?という話題にもなりました.受け入れ体制が整っているチームばかりではないものの,全員リモートを前提とした流れから,今年の新入社員は全てリモートでの研修となっています.来年度の研修体制が固まっているわけではありませんが,広島オフィスでの入社も可能ということです.参考までに,今年度の研修についてのブログ記事を載せておきます.

blog.cybozu.io

最後に

たちまちサイボウズ広島について語る 4 人
たちまちサイボウズ広島について語る 4 人
45 分の予定が 50 分と 5 分オーバーでしたが,まだまだ話し足りないことや,引き出しきれなかったこともあったなぁという司会としての感想/反省です.一方で,こういったお話しをきちんと聞ける機会に恵まれたことは,大変ありがたかったなと感じています.
 
オープンソースカンファレンス2020 Online/Hokkaido では北海道にゆかりのある開発本部社員での座談会を実施しましたが,北海道には開発のオフィスがなく,こういった話をすることができませんでした.これからあらゆるところでの業務の可能性が広がっていくことを考えると,先行事例としての広島の話は大変興味深いものでした.自分のこれからにとっても実りある時間となりました.
 
実はこの広島オフィスにまつわるお話しは,来る 10/7(水) 17:00 - 18:00 開催の「Cybozu Tech Meetup #7 サイボウズと広島ゆかりのエンジニア」でも触れられるようです.ぜひご参加ください!

cybozu.connpass.com

以上,osc20hi「たちまちサイボウズ広島!」の報告とさせていただきます.