こんにちは!東京第2開発部の田中(@yuichielectric)です。
先日、サイボウズでエンジニアとして働くことの魅力はどこにあるのかを探る「ここが良いよね、サイボウズのエンジニア」ワークショップを社内で開催しました。
希望者のみの参加で、業後に2時間の開催ながら35名(エンジニア以外の職種からも8名)が参加し、想像以上に盛り上がり、自分たちの職場の魅力はどこにあるのかを再発見する良い機会となりました。
なぜやったのか
この会の発端は、エンジニア採用チームで2016年度新卒採用活動の振り返りを行っていた時に出た思いつきでした。
エンジニア採用チームは、その名の通りエンジニアの採用活動の企画を行うチームです。メンバーは、人事部のメンバーが2名、東京・大阪・松山のエンジニアマネージャ4名の計6名で構成されています。
このエンジニア採用チーム内で2016年度新卒採用活動の振り返りを行っていて、世の中に多数の魅力的なIT企業がある中でサイボウズにしかない魅力をどのように伝えるのか、という課題が出ました。
この課題に対して、じゃあそもそも今サイボウズで働いているエンジニアはどこに魅力を感じているのか、またエンジニア以外の職種の人から見て、サイボウズのエンジニアに対してどんなイメージを持っているのかワークショップをしてみよう!という話になり、今回のワークショップを企画する事になりました。
事前のアイデア出し
ワークショップ当日にいきなり参加者にサイボウズでエンジニアとして働くことの魅力を書き出してくださいと言っても、なかなかアイデアが出ない可能性もあります。そういったケースを防ぐために、事前にアイデアを登録するためのkintoneアプリを用意しました。kintoneはこのような皆にデータを登録してもらいたいケースに非常に簡単にアプリを作る事ができるので便利ですね!
事前にアイデアを登録するアプリを用意した結果、当日までに48件ものアイデアが集まりました。事前に全く何も考えずに参加するメンバーが多少は少なくなると良いかなと思って用意したのですが、思いの外たくさんのアイデアが登録されて、このアプリ上での議論も行われたりと十分な効果を上げることができたと思います。
当日の流れ
2016年新卒採用活動の総括
まず、いきなりワークショップを始めるのではなく、参加者全員に今のサイボウズの採用の情報を背景情報と理解してもらうため、人事のメンバーから2016年新卒採用活動の総括と振り返り結果の発表を行いました。
2016年採用活動での会社紹介スライドの紹介
その後、今のエンジニア採用活動で使っている会社紹介を、今回のワークショップの参加者向けに行いました。
現状行っている会社紹介の内容を紹介することで、ここから更に改善するにはどうしたら良いのだろうと考えるベースとしてもらう効果を狙っています。
アイデア出し
その後、5〜6名のグループに分かれて、ホワイトボード、ポストイット、マーカーを使って、サイボウズでエンジニアとして働くことの魅力の洗い出しを行いました。
ここでは、まず個人毎にどんどんアイデアをポストイットに書いていってもらいます。その後、各人が考えたアイデアをグループ内で共有してもらい、似たアイデアをグルーピングしてホワイトボードに貼っていきます。
課題発表
ここで、各グループに「採用活動の発表資料にもう1枚、サイボウズでエンジニアとして働くことの魅力を伝えるスライドを追加したいと考えています。そのスライドをグループで作ってください」というお題を発表します。各グループ内でこれまで出てきたアイデアを元に、何をどうエンジニア志望の学生に伝えるべきかを考えてもらいます。
最終発表
そして、最後に各グループの発表を行いました。
各チームの発表が終わった後に、参加者全員に自分がもっとも共感した発表を投票してもらいました。
もっとも共感を集めたのは
その中で、もっとも共感を集めた(35名中20名以上の共感を集めた)発表はこちらです。
タイトルは「開発文化をつくる文化」です。
このタイトルには、サイボウズのエンジニアの開発文化はトップダウンに決まるものではなく、現場のエンジニアが自ら作り出しているのだというメッセージが込められています。
その背景として「営業と開発の信頼関係」、「クラウド開発」、「コミュニケーションツール」が挙げられています。
営業と開発の信頼関係
サイボウズでは、多くのエンジニアが営業と開発の間で信頼関係があると考えています。そのため、営業が要求するものを開発が粛々と実装するという開発の進め方に終始するのではなく、開発側から提案を行って機能を実装したり、自らの開発プロセスやサービスの品質向上の活動に時間を割くことができています。
クラウド開発
サイボウズでは、cybozu.comというクラウドサービスを提供していますが、内部的には複数の内部サービスに分かれて、それぞれ別のチームで開発をする体制になっています。
そのため、チーム間のコミュニケーションを密に行う必要があり、業務上のコミュニケーションだけでなく、共同で勉強会を行ったりもしています。
コミュニケーションツール
サイボウズは、社内での情報共有やチームワークを促進するためのコミュニケーションツールを開発しています。それと同時に、サイボウズ社内でも自社のサービスを非常にヘビーに使っています。そのため、部署やチームをまたいだコミュニケーションや情報共有が非常に活発に行われています。
開発文化をつくる文化
このような背景の結果、スクラム開発の導入やKAIZEN活動(KAIZEN活動、KAIZEN合宿)、チーム横断の勉強会などといった、現場のエンジニアが自主的に始めて定着していった取り組みが数多く産まれました。
また、自社で開発しているコミュニケーションツールによってチームをまたいだコミュニケーションを活発に行うことができるので、あるチームで定着した良い取り組みは他のチームにも広がっていったり、営業などの他の部署もその活動の成果に対してフィードバックをくれるということが頻繁に発生します。その結果、良い取り組みはサイボウズの組織全体の文化として定着していきます。そして、そのより改善された文化のもとで更に良いコミュニケーションツールを開発していき、その結果更に良い開発文化が作り上げられるという、ポジティブなフィードバック・ループが形成されています。
このようにして、自分たちの文化や自分たちの仕事のやり方は自分たちで作り上げて改善していくという文化が根付いています。
こういった文化の中で働くことが出来る点が、サイボウズでエンジニアとして働く上での一番の魅力なのではないか、という発表でした。
この話には非常に多くの共感が寄せられ、また「開発文化をつくる文化」という言葉もサイボウズの開発文化を簡潔に表現できていると評判でした。
まとめ
今回のワークショップ自体も、日頃採用活動に関わっているメンバーが自分たちの問題を解決する上で現場のメンバーの声を聞こうと開催したもので、自分たちの文化を自分たちで作っていく良い例になったと思っています。希望者のみが参加するワークショップだったのですが、そこに35名ものメンバーが参加してくれたり、ワークショップ開催より前に用意していた事前アイデア出しアプリにも沢山の意見を登録してくれたりと、自分たちの仕事の進め方をいかに改善していくかという点に興味を持っているメンバーが非常に沢山いるということも改めて実感することが出来ました。今回のワークショップを踏まえて、今後の採用活動をよりサイボウズの魅力を伝えることができるものにしていこうと思います。
また、採用活動以外でも、今回のようなワークショップをもっと開催しよう!という声も出てきています。このように、自分たちの仕事のやり方や自分たちのサービスの改善の仕方は自ら促進していくという文化は非常に重要なものだと私は思います。今後もこの文化をより強固なものにしていけるよう活動していこうと思います!
エンジニア大募集中!
サイボウズでは、このような開発文化を持つ職場で働きたいエンジニアを東京・大阪・松山の各拠点で絶賛募集中です!
また、こんなサイボウズの開発現場を間近で見てみたい学生さん向けにインターンも募集中です!
おまけ:大阪・松山オフィスからのリモート参加
ちなみに、今回のワークショップでは、大阪オフィスと松山オフィスのメンバーも参加していました。最後に、リモートメンバーも交えてのワークショップの取り組みについても紹介したいと思います。
リモートのメンバーも、他のグループと同様に東京のメンバーと一緒にグループを作って、アイデア出しやグループ内の議論を行いました。
その際、リモート参加のメンバーが居るグループのテーブルには、テレビ会議システムを配置し、アイデア出しのフェーズではkintone上でアイデアを東京側のメンバーと共有し、東京側のメンバーが書き出してホワイトボードに貼るようにしました。
また、議論のフェーズでは、ホワイトボードにテレビ会議システムのカメラを向けて、ホワイトボードを見ながら議論を行いました。
こうした工夫の結果、結構快適にワークショップを進めることができたそうです。サイボウズ社内でもリモートの会議や、リモートメンバーを含めた少人数での議論は頻繁に行っているのですが、今回のようなホワイトボードを使ったワークショップでリモートメンバーを含めてやるというのは初めてだったので、これは思わぬ収穫でした。