こんにちは!生産性向上チームの宮田(@miyajan)です。
10/20(火)にサイボウズ株式会社の東京オフィスでSelenium勉強会を開催させていただきましたので、その様子についてご報告いたします。
背景
これまでサイボウズでは、会社のスペースや設備面などの都合により社外の人を含む勉強会を開くハードルが高いという問題がありました。しかし、日本橋の新オフィスへの移転により環境が劇的に改善され、もっと社外の人を招いて技術PRしていこうという機運が高まってまいりました。
そんなときに、私がUSのポートランドで開催されたSelenium Conference 2015に参加する機会がありました。ちょうどいいネタになりそうだったので、これを機に社外の人を集めてSelenium勉強会を開催してみることにしました。
発表内容
私以外にも、3名の社外の方が発表者として手を挙げてくれました。せっかくなので、簡単に各発表内容について紹介させていただきます。
Selenium Conference 2015参加報告 by サイボウズ株式会社 宮田
www.slideshare.net
最初は、私からのSelenium Conference参加報告です。会場の様子やおもしろかったセッションについて話しました。Facebookが公開したiOSテスト用オープンソースライブラリ、簡潔にSeleniumテストを書けるJavaのSeleniumクライアントライブラリ、USならではのSeleniumテスト大規模並列実行事例などを紹介させていただきました。
テンプレートエンジンにMixer2を使うとSeleniumでのテストもラクになるかもねという話 by 株式会社ビズリーチ 渡辺さん
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渡辺さんが開発しているJavaのテンプレートエンジンMixer2を使うとSeleniumテストを書く上でもメリットが得られるかもよという話です。XHTMLとJava Objectを双方向で変換できるというのは本体側とテスト側でコードを共有できる部分が多くなるメリットがあるのかなと感じました。
SikuliX 知っていますか? by 小原さん
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SikuliXというグラフィカルに自動テストを行えるツールのお話です。元々Sikuliというツールだったのですが、開発者の移行とともにSikuliXに名前が変わったのは初めて知りました。坂本龍馬の画像を探すデモで、スクリプト上に画像が現れたのには会場もビックリです。SikuliXからSeleniumを呼び出したり、その逆もできるらしいので、いろいろチャレンジしたくなりました。
本当にメンテナブルなSeleniumについて考えてみた by 一休.com 赤坂さん
実際の開発でSeleniumテストを運用する上で、長く続けられるようにするために赤坂さんがトライしたことを惜しげもなく公開していただきました。属人化の話やテストが落ちたときに誰も反応してくれなくてチームに一石を投じた話など、涙なしでは聞けない発表です。Seleniumテストを実際に運用した上での問題点とその改善方法についてのアウトプットはなかなか少ないので、ぜひ参考にしたいと感じました。
kintoneチームを支えるSeleniumテスト by サイボウズ株式会社 宮田
www.slideshare.net
最後に、また私の発表です。サイボウズのkintoneチームで、実際にSeleniumテストをどのように運用しているかについて話しました。チームの役割分担から、使っているツール、簡単な構成図など短いスライドに詰め込んでいます。どこかの開発チームの参考になることがありましたら幸いです。
発表資料については、connpassのイベント資料一覧にもまとまっていますのでそちらもご参照ください。
当日の発表中の盛り上がりについては、togetterのまとめをご参照ください。参加レポートへのリンクもまとまっています。
会場の様子
勉強会開催ノウハウが少ないこともあり若干の不安があったのですが、参加者の皆さまのご協力もありスムーズに進行させていただけました。質疑応答や懇親会での会話も盛り上がり、今後につながるよい勉強会だったのではないかと思います。
参加者層
どういった方に参加していただいているのか気になったので、私の発表の途中でいくつかアンケートを取ってみました。うろ覚えなのでご参考までにどうぞ。
- 実際にSeleniumを運用している人が半数以上
- Seleniumテストの使用言語はJavaが一番多く、続いてRuby、その他の言語もちらほら
- Selenium IDEを使用している人は1名のみ
- Selenium Gridを使用している人は4,5名ほど
おわりに
当初は参加者を20名で募集したのですが、それをはるかに上回る応募がありました。最終的に40名まで増枠したのですが、参加希望者は90名を超えており、自動テスト関係への興味の強さを感じられました。一方で、自動テストについて外部の人と交流できる場がまだまだ少ないと感じているので、今回の勉強会がそのきっかけの一つとなれば幸いです。もっと自動テストへの熱い思いを語り合いましょう!
Seleniumに限らず、サイボウズでは今後も様々なエンジニアが交流できる場を提供していきたいと考えています。もし、勉強会などでサイボウズの会場を利用したいなどありましたら、お気軽にサイボウズのエンジニアまでご連絡ください!