この記事は、CYBOZU SUMMER BLOG FES '25の記事です。
こんにちは。今日はkintoneチームのYasuharu Sakai(@sakay_y)が担当します。 kintoneチームのエンジニアリングマネージャー(EM)候補として体験入部(のちにEMとして異動)したので、そのお話をしたいと思います。
メンバーの可能性を広げ、ミスマッチを減らす「大人の体験入部」とは?
自己紹介
自分がなぜkintoneチームにEM候補として体験入部することになったかという話をするには、自分の背景が少し必要なので、まずは自己紹介をさせてください。
サイボウズに2010年に新卒入社し、GaroonやkintoneのWebエンジニアとして2022年くらいまで活動していました。その一方で、2017年ごろから採用系や技術広報系、さらには社内研修や組織強化といった活動をおこなってきて、2022年からはそちらのチームでマネージャーをしていました。
エンジニアをしつつ、組織を強くすることに興味を持って活動してきたのがサイボウズでのこれまでの経歴になります。
kintoneチームの抱えていた問題とEMについて
2024年にkintoneチームはアラインメントとリーダーシップを向上させる試みとして、EMのポジションを作りました。それについては以下の記事で紹介しています。
今年の8月には、EMを公式な役職とし、さらに開発ラインが効果的に機能するように組織の変更も実施しました。
ただ、まだまだkintoneでは生成AIの活用やエンタープライズ向けの取り組みなど、やりたいことはたくさんあり、その実現のためにチームを増やしたいと考えていました。
チームを増やすにはEMが必要です。そして、そのEMを増やす活動をするにもEMが必要という状況で、とにかく人手が足りていませんでした。
私は支援系チームの立場でkintone EMの採用活動を支援するつもりでしたが、自分のこれまでの経験なら直接EMとして活動できるのではないかと思い至ったため、体験入部することになりました。
また、現在のkintone EMはもともとkintoneの開発組織に所属していた人ばかりで、チームの外(社内外とも)からEMとして入った人はいませんでした。今回私が体験入部することで、EMのオンボーディングの整備に繋げられそうという狙いもありました。(オンボーディングの整備も私の興味領域です!)
kintone EMへの体験入部
体験入部を通じて実施した、kintone EMのオンボーディングのプロセスをご紹介します。
1ヶ月目:組織とプロダクトの理解
最初の1ヶ月は、ひたすらEMの出る会議に出席しました。もともと私は別の部で副部長をしていたので、人材系の話が出る会議にも出席できました。この点はハードルが低くて助かりました。
EMとして担当する領域を探る目的があったので、領域も絞らずにkintone開発の広い領域で会議に参加しました。逆に、ある程度担当領域が明確なのであれば、出席する会議も絞れそうです。
- kintoneの理解
- 開発計画の理解
- 組織戦略の理解
- 開発組織の理解
- マネージャーとの関係構築、メンバーとの関係構築
- kintone開発チームのステークホルダーの把握
- kintone開発チームのコミュニケーション方法の把握
- kintone開発組織の持つ課題の把握
- 自身の活躍できそうな場所の見極め
私はサイボウズ歴が長いので、サイボウズの組織や文化などはインプットする必要がありませんでしたが、キャリア入社した場合はそのあたりも重点的にキャッチアップしていく必要がありそうです。
2ヶ月目:実タスクでの実践
体験入部の2ヶ月目くらいから、当初から担当することを検討していた採用系の実タスクを別のEMから引き継いでやっていくことになりました。新卒採用やキャリア採用の取りまとめや実際の選考に関わるところまで、このあたりはこれまでの経験を活かしてやっていきました。
また、技術広報系の部署の所属も残しているので、認知活動やブランディング活動も積極的に連携していき、ちょうどよい関わり方を模索しながら日々の業務を遂行しました。
kintone EMとして働く魅力
体験入部を通じて感じた、kintone EMとして働く魅力をお伝えします。
組織への大きな影響力
kintoneはサイボウズの主力製品の一つであり、その開発組織のEMとして働くことで、製品の方向性や組織のあり方に直接関わることができます。自分の判断が多くのユーザーやチームメンバーに影響を与える責任とやりがいがあります。
EM同士の繋がり
他社のEMの話を聞くと、孤独という意見を聞いたことがあります。kintone EMはチームや部ごとの横のつながりも大事にしていて、相談相手は多いのではないかと思います。自分も新米EMとして、先輩EMにたくさんの質問や相談をしながら仕事を進めています。
多様なキャリアパスの可能性
私のように採用系の経験を持つ人材でも、エンジニアリング系の経験を持つ人材でも、それぞれの強みを活かしてEMとして活躍できる可能性があります。生成AIも伸ばしていきたい領域です。kintoneチームはまだまだ成長過程にあるため、新しい役割や領域を開拓する機会もありそうです。
まとめ
採用系を中心に自分が役立てるポジションがありそうだ、ということで正式に2025年8月の組織変更と同時にEMとして異動しました。
サイボウズの体験入部制度があることで、今回私はいきなりEMとして異動するのではなく、お互いのマッチングを確認してから本格的に活動でき、安心感がありました。この制度は、サイボウズの「人を大切にする」という価値観を体現した制度の一つだと思います。
そして私が異動したkintone EMの魅力は、影響力の大きいプロダクトを牽引できることです。 kintoneは国内外で30,000社以上のお客様にご利用いただいていますが、これからも挑戦する領域がたくさんあります。グローバルではまだ数あるスタートアップの一つでしかないkintoneを、世界中で使われるプロダクトに成長させるためには、やるべきことが山ほどあります。 チームのEMとして活動する高木さんもCYBOZU SUMMER BLOG FES '25で執筆予定ですので、具体的な活動についてはそちらの記事もお楽しみに!