QA研究会がスタート!チームの枠を超えた意見交換と学びの場

こんにちは、QAエンジニアの矢引です。今春から「QA研究会」という社内施策を始めました!この施策を利用して、AIや自動テストなどをテーマにした研究会がスタートしています。この記事ではその背景や運営方法、参加者アンケートの結果等をご紹介します。

この記事は、CYBOZU SUMMER BLOG FES '24 (QA Engineer Stage) DAY 2の記事です。

QA研究会って何?

QA研究会は、QAエンジニアがチームの垣根を超えて自由に意見交換や共同活動を行う場です。問題意識をもとに、時間や場所に縛られず、誰でもテーマを提案して参加できます。2024年4月に始まったこの取り組みは、QAエンジニアたちが新しい知識や技術をお互いに学び合い、実務に活かすことを目指しています。さらに、チームを越えたコラボレーションを促進し、社内全体のQA活動の質をぐっと高めることを目指しています。有志のQAエンジニアが運営を行っています。

なぜ始めたの?

まず、AIなど最新の技術情報のキャッチアップにおいて、同じ興味を持つ仲間と共に学びたいという要望がありました。

また、サイボウズの開発本部は各プロダクトチームの自律性が高く、開発プロセス・テストプロセスもチーム自身が定義して活動しています。それは複雑な問題に素早く対応できるというメリットがありますが、一方で、他チームのやり方やベストプラクティスを知る機会が少ないという課題がありました。こうした状況を改善するために、QAエンジニアが他チームの事例を知ったり、第三者の視点を取り入れたりする場が必要とされていました。

QA研究会はこうした課題を解決し、チームの垣根を越えて意見交換や共同活動を行う場を提供することを目的としています。

立ち上げの工夫と準備のポイント

2月に開催されたQA Gathering DayでのOpen Space Technology(OST)で挙げられたテーマのホストに、同じテーマで活動しないかと声を掛けたことで、初期のテーマ選定がスムーズに進みました。

また、既存の社内施策との差別化も意識しました。社内には「ミネルヴァ」というQAエンジニア向けの勉強会支援チームがありますが、ここで企画される社内勉強会は輪読会や単発開催のものが多く、一つのテーマを継続的に扱う問題意識ドリブンでの企画は少ないという傾向がありました。そこで、「QA研究会」はこれを補完する場として活用してもらうようメッセージを周知しました。

運営方法と活動内容

QA研究会の運営方法はシンプルで柔軟です。思いついたテーマは、いつでも誰でも提案できます。テーマに関する制限はなく、自由に提案が可能です。

登録されたテーマは運営メンバーによって社内のQAコミュニティにアナウンスされ、参加者を募集します。テーマの管理は弊社のクラウドサービスkintoneを使うことで、希望者は1クリックで簡単に参加登録ができます。参加者が集まったらホストと参加者が集まり活動します。進め方や期間も自由です。不定期で開催されるものや予め期間を決めて定期的に開催されるものもあり、参加者の希望に応じて柔軟に対応しています。

具体的なテーマの一例:

  • AI4QA研究会
  • テストピラミッドを考慮した自動テスト戦略 研究会
  • 最近読んでおもしろかった記事をさくっと紹介し合う会
  • 一人目QA研究会

これらのテーマを通じて、参加者同士が知識を共有し合い、新しい視点やスキルを獲得しています。

アンケート結果とその活用法

先日実施した参加者アンケートでは、23件の回答を得ました。以下はその結果です。 参加者アンケートの結果をグラフにしたもの。結果詳細は本文テキストを参照のこと

  • 全体的な満足度:86.9%が「満足」と回答
  • 業務に役立つ情報の獲得:91.3%が「役立った」と回答
  • 業務に対するモチベーションの向上:65.2%が「モチベーションが上がった」と回答
  • 普段関わらないメンバーとのコミュニケーション:73.9%が「コミュニケーションが取れた」と回答

自由記述欄では、「自分では見つけられなかった情報を知ることができた」「普段コミュニケーションを取らない他チームの人と意見交換ができた」といったポジティブなフィードバックも多く寄せられました。

運営中の課題とその解決策

QA研究会の運営中にいくつかの課題が見つかりました。その一つがホスト(テーマの起案者)のサポートです。ホストによっては自分でファシリテーションを進められる人もいれば、進めるのが難しい人もいます。この課題に対して、ホストと運営メンバーが一度話し合う機会を設け、初回のキックオフミーティングとして「まずは参加者がなぜ参加しようと思ったのか?(参加動機)を聞く」会を開催することを提案したり、運営メンバーがファシリテーションのサポートをしたりしています。

今後の展望と改善策

QA研究会の今後の展望として、継続的にテーマを立ち上げ、参加者を増やすことが目標です。新しいテーマの提案を促進することで、社内のQAエンジニアの知識共有とスキル向上をさらに推進していきます。

また、QA研究会に参加していないメンバーにもアンケートを記入してもらいましたが、「(既に開始している研究会に)途中で参加してもよいか分からなかったので参加できなかった」という意見もいくつか見られました。これらのフィードバックをもとに、途中参加がしやすいような案内やガイドラインを整備し、参加の心理的ハードルを低く保つことを目指します。誰もが気軽に参加できる環境を整えることで、より多くのメンバーが積極的に参加しやすい場を目指しています。

まとめ

QA研究会は、社内のQAエンジニアがチームの垣根を越えて意見交換や共同活動を楽しむ場を提供することを目的に開始しました。これからも、QA研究会を通じて多くの学びとつながりを提供し、QAエンジニアが楽しく学び、活動できる環境作りを目指していきます!