ユーザビリティテスト in アメリカ

こんにちは。kintone開発チームの岡田です。

普段はエンジニアとして製品開発の業務が中心ですが、先日kintoneのユーザビリティテストを実施するためアメリカ出張に行ってきました!

UT1

みなさんは製品を開発する際、どの機能が売りになるのか、想定しているニーズを満たすものになっているのか、便利に使ってもらえそうか、といった評価をどのように行なっていますか?

  • 社内に先行公開して使ってもらう
  • β版として社外に限定公開して使ってもらう
  • 既存ユーザーにアンケートやユーザー会への参加をお願いする

など、方法はいろいろあると思います。

サイボウズでも目的に合わせていろんな方法を活用していますが、今回は世界を代表するIT大国アメリカで、kintoneを触ったことも見たこともない人を対象にユーザビリティテスト(以下UT)を実施しました。

なぜアメリカ?

kintoneを日本でリリースしてからおよそ1年半が経ちましたが、最近は海外進出を目指した活動にも力を入れています。中でもアメリカのビジネスアプリケーション市場はとても大きく、特に重要視しています。

ちなみに、今回のUTの舞台はシリコンバレーだったのですが、目的地に向かう途中でアップル本社やスタンフォード大学に寄り道して買い物やプチ観光を楽しみました。シリコンバレーには他にも世界的に有名なIT企業がたくさんあるので、次また行く機会があればいろいろ寄り道してやろうと企んでいます。

スタンフォード大学は本当に圧巻でした。高校の時から知っていたら目指していた、かも。
スタンフォード大学は本当に圧巻でした。高校の時から知っていたら目指していた、かも。

なぜUT?

日本で受け入れられている製品であっても、文化や働き方の違いなどから必ずしも海外でも受け入れられるとは限りません。

一般的なUTの主な目的は被験者の言動からUI上の問題点を発見することであり、サイボウズでは各製品のリリース前にいつもUTを実施しています。一方で、海外でUTを実施することによって、日本と海外の違いや海外でも受け入れられそうかの感触をつかこともできます。

kintoneはまさにそういったことを知りたいフェーズですので、今回はアメリカでUTを実施することにしました。

信号の縦横の違いも文化の違いでしょうか。
信号の縦横の違いも文化の違いでしょうか。

UTの内容

UTと言ってもいろいろなやり方がありますが、今回は次のようなやり方を採用しました。

  • kintoneをまったく知らない人が被験者
  • 被験者の会社規模、業種、職種は様々
  • kintoneの事前説明はほとんどしない
  • デモデータが入ったkintoneの画面を見せて、気の向くままに操作してもらう
  • 操作中は、ここには何が表示されている、このボタンを押すとどうなる、この機能はこういう風に使う、といったことを自由に発言してもらう
  • 自由な操作とは別に、フィードバックをもらっておきたい新機能をデモしてフィードバックをもらう

サイボウズのメンバーは、マジックミラー越しにUTの様子を観察します。また、被験者が操作しているPCの画面は私たちの部屋のモニターで共有されます。

UTを行う部屋。マジックミラーの向こう側に私たちがいます。
UTを行う部屋。マジックミラーの向こう側に私たちがいます。

UTを観察する部屋。飲食OKです。
UTを観察する部屋。飲食OKです。

まとめ

UI上の問題点としては、直感的に操作できない箇所があったり、ちょっとしたことが原因でスムーズに操作できなかったりと、いくつか改善点が見つかりました。

また、製品全体の評価としては、自分が担当しているこういう業務でkintoneを使うと効率化できそう今使っているシステムを置き換えてkintoneにしたい、といったありがたいお言葉をたくさんいただきました。

たくさんの人に便利に使ってもらえるような製品を開発するために、エンジニアもこういった取り組みに積極的に参加することが大切だなーと改めて感じました。