こんにちは、Necoプロジェクトの @ueokande です。 現在、Necoのプロジェクトメンバーは全員で、KubeCon + CloudNativeCon North America 2018に参加しています。 今日から4日間、KubeCon + CloudNativeCon North America 2018の現地レポートをお送りしたいと思います!
KubeCon + CloudNativeConは CNCF (Cloud Native Computing Foundation) が主催するカンファレンスで、コンテナ関連のカンファレンスでは世界最大です。 これまでに世界各地で開催されており、2018年は以下の場所で行われました。
- 2018年05月: KubeCon + CloudNativeCon Europe 2018
- 2018年11月: KubeCon + CloudNativeCon China 2018
今回のKubeCon + CloudNativeCon North America 2018はシアトルで開催され、ヨーロッパ、中国開催よりも大規模です。 参加者も年々増えており、今回は7000人を超える人たちが参加しています。
KubeCon + CloudNativeCon自体は12月11日から13日の3日間開催されます。 前日の今日は、Co-Located Eventという、クラウドベンダーやコミュニティによるキーノートやワークショップが開催されてます。 自分は数あるCo-Located Eventの中の一つ「DigitalOcean TIDE: Kubernetes Unconference」に参加したので、簡単にレポートしたいと思います。
※12月13日追記:1日目から3日目のレポートもできあがったのでこちらからどうぞ。
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DigitalOcean TIDE: Kubernetes Unconference
DigitalOcean TIDEはDigitalOceanが開催してる技術カンファレンスの名前です。 タイトルにもある通りUnconferenceという形式で開催されました。
Unconferenceとは参加者が主体となって、話したいことや意見交換をします。 つまりこの会議ではアジェンダもなければ、だれが何を話すかも決まってません。 ディスカッションの内容は、参加者からいくつか募って、他の参加者は興味のあるディスカッションに参加するという形です。
8つのディスカッションが並行開催して、それが4回繰り返されました。 自分は以下のディスカッションに参加しました。
- モニタリングとメトリクス
- Kubernetes名前空間とセキュリティ
- KubernetesとOSの更新
- ベアメタル上のKubernetes運用
司会者の英語がうまく聞き取れないと感じたとき、正直最初は無理しすぎたと感じました。 実際ディスカッションに参加するどころか話を聞き取るだけで精いっぱいでした。 しかし普通のセッションと違って、いろんな環境や要件があって面白かったです。 単なる成功談だけではなく、幅広いKubernetes運用の環境方法について知れたのが興味深かったです。
今回は聞くだけともったいないことをしたので、英語力を鍛えてまたいつか再チャレンジしたいと思います。
Lightning Talk
全てのCo-Located Eventが終了すると、Lightning Talkが開催されました。 Lightning Talkは一番大きな会場で行われ、おそらくほとんどの参加者が参加してたようでした。
タイトルも18タイトルと盛りだくさんでした。 その中で印象に残ったタイトルをいくつか挙げてみます。
- Behind The Scenes: Kubernetes Release Notes Tips & Tricks - Mike Arpaia, Kolide: Kubernetesの機能追加とドキュメントリリースまでの流れの紹介でした。 ドキュメントの書き方や書くタイミングを紹介したり、BOTによるPull Requestの自動処理の方法について紹介されてました。
- Spawning Kubernetes In CI For Integration Tests - Marko Mudrinić, Loodse: Kubernetes上の試験自動化のアプローチの紹介で、kind (Kubernetes in Docker) と呼ばれるツールの紹介です。 kindはテストなどCI環境で使うためのKubernetesクラスタで、実際Travis CIで利用できるそうです。 Necoでもテスト自動化にも力を入れてるので、参考にしていきたいです。
- Optimizing Kubernetes Networking at Datadog - Laurent Bernaille, Datadog: Kubernetesを構築するとき、どういうネットワーク構成が良いのかというお話です。 本番環境で利用できるようなネットワークをKubernetesに構築するには「IPVS (ネイティブなロードバランシング)」「No bridging (ホスト上でルーティング)」「Native Pod routing (Podは通常のIPを利用する)」の3つが重要になるそうです。 3つ目のNative Pod routingは、オンプレ運用ではBGPを利用したネットワークを構築します。 NecoでもBGPネットワークでPodにIPアドレスを割り当てており、自分たちのプロジェクトに重なる部分がありました。
まとめ
以上で、KubeCon + CloudNativeCon North America 2018のCo-Located Eventの紹介でした。 まだKubeConが始まってないのに、すでに緊張と楽しみでわくわくです。 明日はKubeConの1日目のレポートをお送りしたいと思います。 お楽しみください!