こんにちは。kintone開発チームでスクラムマスター兼QAをしている「とうま」(@toma_cy)です。
サイボウズではQAについてより多くの方に知ってもらう啓蒙活動の一環として、リレーブログ企画を開催しています。
今回は、自チームで行っている「QAムキムキ化」の活動について書きたいと思います。
QAムキムキ化とは
自動テスト(主にE2E)をQAが実装可能にするための取り組みです。 「QAムキムキ化」という表現は社内の他チームが名付けたものですが、響きがキャッチーなので真似させてもらっています。
この取り組みは、他チームも多かれ少なかれやっているのですが、ここでは自チームに限定した話をします。
QAムキムキ化の目的
kintoneの開発では、DevとQAが一緒のチームとして開発を行っています。 しかし、同じチームとはいえDevとQAのプロセス的な垣根が存在しており、タスクの受け渡しという性質があります。 その垣根を超え、DevとQAのグラデーションを薄くし”チームとして開発&品質を担保する"という性質を強めていきたいと考えています。
そのための1つの施策として、QAがコードを読み書きできることを目指しています。
期待できるメリット
QAムキムキ化により、以下のようなメリットがあると考えています。
- Devが忙しい際に、QAが自動テストを担うことで負荷の平準化がしやすくなる
- QAが設計、Devが実装という形を取っていてやりとりのキャッチボールが複数回発生していたが、QAが実装まですることでシームレスに作業を進められる
- コードベースで会話できることにより、自然言語より意思疎通がしやすくなり認識の齟齬を減らせる
挙げたメリットは、すべてプロセスに関するものですが、こういった取り組みを進めていくことで、マインドセットも含めて真にクロスファンクショナルなチームに向かっていくことも期待しています。
具体的な取り組み
どのように取り組んできたかを紹介します。
まずは習慣化するために、毎週1時間ムキムキ化をするための時間を確保しました。 その時間で、ペア/モブで以下のようなことを行っています。
- E2E実行環境作り
- E2Eテストの新規実装/改修
参加者はQAですが、任意でDevにも参加してもらっています。 特に最初の頃は知見も少ないため、積極的にDevに入ってもらうことでキャッチアップしていきました。
なおDevがいない場合は難しい実装は困難なため、あらかじめ簡単な実装タスクを用意しておき、それを対応していくという形を取っています。
最近では、加速するために毎週2時間の時間を確保しつつ、通常業務でも取り組めるようにE2E改善タスクを作って日常的にムキムキできるように準備を進めています。
まだまだ道半ばの活動ですし効果を発揮するのはだいぶ先になるかもしれませんが、こういった地道な活動も大事だと考えています。
終わりに
今回は、QAの取り組みの一例として「QAムキムキ化」について紹介しました。
他にも様々な活動を通してソフトウェア開発に取り組んでおり、「チームワークあふれる社会を創る」という理念のもと、 一緒に働くQAの仲間を募集しています。
少しでもご興味を持っていただいた方は下記採用ページをご覧ください。