こんにちは、QA(品質保証)エンジニアの斉藤です。サイボウズ Office/MailWiseチームに所属しています。
今回はリレーブログ企画ということでチームで行っている改善の取り組み「困りごと共有会」について書きたいと思います。
困りごと共有会とは
kintoneのアプリに日々の「困りごと」を登録していき、月に1回そのアプリをサイボウズ Office/MailWiseのQAメンバーで確認して改善策を検討する会です。 「特に強く困ってるわけではないけれど、ハードル低く話してみる」というコンセプトで開催しています。 「この作業がしんどいので手間を減らせないか」「これに時間がかかっているので、もっと良い方法がないか知りたい」など、「困りごと」は多岐にわたります。
困りごと共有会を開催するに至った経緯
当初は不具合分析をやりたいと思っていましたが、やったことによってそれは今の「困りごと」の解決になるのか?という疑問が生まれました。 そのため、まずは(表面化していない)困りごとの部分を可視化し、それを解決するためにメトリクスや指標・データ分析が使えそうであれば使うという流れにしたほうがスムーズではないかという考えから提案しました。
共有会によって改善した「困りごと」
運用開始から約2年で50件ほどの困りごとを改善できました。そのうちの3つを例として紹介します。
1. リリースが終わった後の振り返りをやりたい
それまでは問題があったタイミングで改善策について話し合うなど単発で終わることが多く、定期的に振り返りは行っていませんでした。これについて困りごと共有会で検討し、月に1度リリースの振り返り会を行って、検出した不具合・検出したきっかけ(どういう試験をしたか)・仕様変更の共有 などを行うようになりました。チームの特性的に個人作業が多くなりがちなのですが、この振り返り会によって必要事項を共有できるようになりました。
2. デグレードが発生した不具合とその緊急度の状態を不具合管理表で把握しやすくしたい
不具合管理表に新しく項目を追加し、デグレードが起きた不具合が分かるようにしました。この情報を試験設計で参考にしたり、再発防止のためにできることを話し合ったりして活用しています。チームの方針として、なるべく「人の記憶」に頼るのではなく仕組みで解決できるように考えています。
3. 週1回開催しているQAミーティングの進行を持ち回りにしたい
強く困っているわけではなかったのですが、この共有会によって改善するきっかけができたトピックです。それまで1人で担当していたQAミーティングのファシリテーションを全員で持ち回りにすることで、負荷が分散される・全員がファシリテーションを経験できる、などの効果がありました。
困りごと共有会を実施してみた感想
このブログを書くにあたり、チームのQAメンバーで「困りごと共有会を実施してみた感想」を話したところ、以下が挙げられました。
- 作業していて、手間ではないかと思ったことを気軽に書き込めるようになった。
- 今話すべきではないかもと思うような内容も、この共有会をきっかけに話すことができるようになってうれしい。
- 困りごと共有会で「整備したほうがいい」と判断されたナレッジや試験仕様書のまとめ・整理作業を行うことができて、仕様理解につながった。
- 自分1人で手間に感じて直すとただの作業で終わってしまうが、見える化されること・メンバーの合意をとって進められることが良かった。
困りごと共有会を通して解決された問題がたくさんあるのはもちろんなのですが、普段の業務に対しても課題意識をもって取り組めるようになったと感じています。今後もこの共有会を活用して、より良いチームへと成長していきたいと考えています。
終わりに
私たちは「チームワークあふれる社会を創る」という理念のもと、日々チームワークを支えるソフトウェアの開発に取り組んでおり、 一緒に働くQAエンジニアの仲間を募集しています。 少しでもご興味を持っていただいた方は下記採用ページをご覧ください。 cybozu.co.jp