こんにちは。サイボウズのQAエンジニアの矢引です。
先日、JaSST'18 Tokyoの「Agile Japan x JaSST」セッションにて講演しました。セッションの実現に向けてご尽力いただいたAgile Japan 実行委員の皆様、そしてならびにJaSST実行委員の皆様にこの場を借りて御礼を申し上げます。
JaSST'18 Tokyoでは、サイボウズがどのようにQAプロセスをスクラムに適応させたのかというテーマで、2つの事例を交えてご紹介しました。また、スクラムへの移行の過程で発生する問題や疑問を取り上げ、Agile Japan 実行委員会と一緒にグループワーク形式で考えるワークショップを行いました。
本エントリでは、発表内容の概要と当日の会場の様子(頂いた質問など)をご紹介します。
発表資料
www.slideshare.net
当日の会場の様子
多くの人に参加いただき、アジャイルへの関心の高さがうかがえました。 講演前にはAgile Japan実行委員の皆様による小話(?)もあったお陰で、良い雰囲気の中で発表することができました。 グループワークでは、7分という短い時間の中で初めて会ったメンバー同士でうまく話し合ってもらえるか不安でしたが、そんな不安をよそにどのグループも白熱した議論が展開されていたのが印象的でした。 また、グループワークで出た内容を発表してもらったグループには、当日のお昼に届いたばかりのAgile Japan 2018のステッカーがプレゼントされるなど、コラボレーション企画らしい一幕も見られ、大盛況の中終わりました。
【事例1】2 万社のユーザーを⽀える共通基盤チームでスクラムをやってみて
アプリ基盤チームの矢引が、cybozu.comの共通管理機能の品質保証責任者として、QAプロセスをスクラムに移行する際に行った準備作業やスクラム導入によるメリットを紹介しました。 また、「スクラムは問題発見しやすいフレームワークである」ということについて、スクラム移行時に実際に直面した問題とその解決策をご紹介しました。
発表後、マインドマップの試験仕様書に関する質問があがりました。Excelの固定3レイヤー法(テスト観点を大項目・中項目・小項目で記載する方法)と異なり、マインドマップはテスト観点の階層を自由に設定できるというメリットがありますが、自由度が高いため人によって書き方がバラバラになってしまう可能性あります。それを防ぐために、雛形を作り、マインドマップの第一階層を共通化して対応したという工夫を紹介しました。
当日もお話ししましたが、今回ご紹介した私たちのチームのプロセスもまだまだ課題が残っているため、今後も引き続き改善してより良いプロセスにしていきたいと考えています!
【事例2】複数拠点での大規模スクラムへの挑戦
Garoon開発チームの岡崎が、スクラムマスターとして、どのように大規模スクラムへ移行していったのか、 またQAプロセスをどのようにスクラムへ適応させていったのかを発表しました。
発表後の質問では、私達が取り入れた大規模スクラムのフレームワークである「Nexus」についての質問や、スプリント期間に関する質問などが挙がりました。 大規模スクラムのフレームワークはNexus以外にも「LeSS」や「SAFe」といったものもあり、それぞれ特徴が異なるため、チームをスケールさせる際には自分たちの組織/チームの状態に合ったフレームワークを選んでいただければと思います。
今回は時間の都合上、話をすることができなかった部分もあるので、またこのような機会があれば、是非お話させていただきたいと思っています!
最後に
サイボウズもまだまだスクラムを導入したばかりです。 今後も、同じようにアジャイルQAに取り組んでいる皆様と積極的に情報交換をしてQAプロセスをより良くしていきたいと思っています。
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