サイボウズの「モバイル」のこれから

こんにちは!モバイルエンジニアの森嶋です。

この記事では、サイボウズにおける「モバイルチーム」の立ち位置と、 直近取り組んだ大きな変化である「チームの分割」についてお話しさせていただきます。

サイボウズにおけるモバイルチームのミッションと立ち位置

サイボウズでは、モバイル開発に特化したチーム(=モバイルチーム)という組織体制を取ってiOS/Androidの開発を担当していました。

このチームでは、 「サイボウズ製品のユーザに、よりチームワークが高まるモバイル体験を提供する」 をミッションに掲げ、 サイボウズのモバイルアプリ開発PGの役割を一手に引き受けながら、技術的な知見共有や研鑽活動を行っていました。

具体的な活動内容に関してはモバイルチームの働き方と取り組みの紹介の記事を参照ください。

※こちらの記事内容は本取り組み前のもので現在は少し変化しています

[モバイルチーム]の課題

課題① [モバイルチーム]の役割と実態の乖離

元々モバイルチームは「プロダクトチームをモバイル技術面で支援する」ことを目的として設立された組織です。

支援を目的としたモバイルチーム

しかし、サイボウズの各プロダクトでモバイルアプリ開発が本格的に始まり、 社内のモバイル開発人員 = モバイルチームという構図から、メンバー自身が製品開発を担当する状態となりました。

製品開発を目的としたモバイルチーム

その結果、元々の目的である「支援する対象」が「自分達自身」という歪な状況が生まれ、 この歪さはモバイルに関する全てをチームが請け負うことによる認知負荷の増大につながり、

  • プロダクト間の優先度比較やリソースの融通をモバイルチームが判断
  • メンバー各個人のプロダクトへのコミット意識差
  • 長期的な計画立案が困難

などの形となって次第に課題視されるようになりました。

課題② 組織構造と実態の乖離

モバイルチームはプロダクト開発を主業務として行っている別チーム(API開発/Web開発チームなど)と異なり、 支援を目的とする独立した組織形態を取っていました。

従来のモバイルチーム組織

この組織形態の壁があることによって

  • 他チームとのコミュニケーション面での心理的な壁
  • 受託開発感のある関係性

といった問題が日々の業務や各プロダクト開発の中で散見されるようになりました。

課題に対する取り組み

上記課題に対する取り組みとして、 モバイルプロダクトに対してフルコミットを行う「モバイルプロダクトチーム」を編成し、[モバイルチーム]という組織の解体を行いました。

まず組織構成の見直しを行い、 [モバイルチーム]所属メンバーは各プロダクト開発組織に異動を行いました。 幸い、実態として既にプロダクト開発を専任で行っている状態に近かったので特に混乱など発生する事なく実施することができました。

また、従来までの組織構造で行っていた技術的な支援や相互研鑽に関しては、 iOSやAndroidという職能のつながりをベースとした形で日々の取り組みの形の見直しを行いました。

新しいモバイルの形

起こったこと

この取り組みにより

  • プロダクトに対するオーナーシップの増加
  • MTGの棚卸しが始まり議論の目的がより明確になった
  • 他チームとの関係性の向上(「巻き込む」ことへの抵抗が減った)
  • 他チームからのコミュニケーションの質向上

など、まだ些細な変化ではありますが、少しずつ今までになかった活動や繋がりが生まれ始めました。

「サイボウズのモバイル」のこれから

組織の形は変わりましたが実態としては変わっておらず 「サイボウズのモバイル」を自分たちで開拓し、研鑽し、改善し続けていくという点は変わりません。 プロダクトでの価値提供を第一に考えながら、 その価値提供をより確かなものにするために、モバイル職能としての繋がりで今まで通り相互研鑽をおこなっていきます。

また、実現したい未来に対してモバイル職能のメンバーがまだまだ足りません!

「サイボウズのモバイル」を盛り上げていく仲間を随時募集しています。 ぜひ下記の募集要項をごらんください。

cybozu.co.jp

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