去る3月28日、第3期サイボウズ・ラボユースの成果発表会と卒業式が開催されました。
今回はその様子をレポートいたします。
サイボウズ・ラボユースとは
サイボウズ・ラボユースは、世界に通用する日本の若手エンジニアの発掘と育成を目指すことを目的とし、学生の若手クリエイターに研究開発の機会を提供する場として、2011年3月31日に設立されました。
第1期(2011年)、第2期(2012年)では全国から応募された中から合計8名の学生を選抜、サイボウズ・ラボ社員が指導し、それぞれの研究テーマに取り組んでいただきました。
第3期となる今回の発表者は1名ですが、実はもう1名、ラボユースの期間中に一足先に海外へ旅立ち、留学先で活躍されているメンバーがいます。こちらは帰国の際に報告会を予定しています。
「手軽に弾幕が撃てる環境」を作りたい
「高速な弾幕STG用スクリプト言語を作る」というテーマで平野 孝則さんが成果を発表されました。
既存の弾幕STG(シューティングゲーム)開発環境やLua、Squirrel、Xtalといった言語を検討したものの、文法や仕様、実績の面で「手軽に弾幕が撃てる環境」ではないため、スクリプトの自作に取り組んだ、とのことです。
弾幕STGというと、画面を埋め尽くす大量の敵弾をかわすゲームですが、論より証拠、ということでデモとサンプルコードを見せてくれました。
サンプルプログラム1は約90行。画面上部から放射状にカラフルな弾がばらまかれた後、自機に向かって扇形の弾幕が張られます。
サンプルプログラム2は約70行。回転と分裂を繰り返しながら画面いっぱいに弾幕が張られます。
サンプルプログラム3は約150行。画面上部に回転しながら同心円状に弾が配置された後、形と色を変えつつ弾幕が張られます。
数百〜千程度の弾幕が表示されるため、性能確保に苦心されたそうです。プロファイルを取り、データに基づいて改善できたことが大きな学びとなったそうです。今後はデバックのしやすさやVMの導入、自作したスクリプト言語でのSTG開発に取り組まれるそうです。
卒業式
発表会の後、平野さんにラボユースの卒業証書が授与されました。
合わせて、副賞としてスマホで操作できる4枚羽のヘリコプター「AR.Drone 2.0」が手渡されました。
第4期のサイボウズ・ラボユースも検討中です。こちらは準備が整い次第、サイボウズ・ラボのサイトで公開する予定です。