この記事は、CYBOZU SUMMER BLOG FES '24 (kintone Stage) DAY 2の記事です。
こんにちは。kintone新機能開発エンジニアをしている高木です。 本記事では、kintone新機能開発エンジニアのオンボーディング改善についてご紹介します。
オンボーディング改善を行った背景
課題
オンボーディング改善を行う前は、主に以下の課題がありました。
- チーム配属前にkintone開発の基礎を学ぶことができるオンボーディングはあるが、チーム配属後に、より詳細な仕様や技術についてキャッチアップをする仕組みが体系化されていない(チームに依存している)
- 仕様や技術スタックの幅が広く、何を/どのように/どういう優先順位で/いつまでにキャッチアップしておくと良さそうかの判断が難しい
- → 初期のキャッチアップをより良くするための仕組みの新設・改善が必要
- →「ここまでできたらオンボーディング完了」というゴールの設定が必要
ミッション
上記課題を元に以下ミッションを掲げ、改善活動に取り組みました。
kintone新機能開発チームにジョインするエンジニアが、 最低限のキャッチアップを効率的に終えて、活躍できるようにする仕組みを作る
トレーニングコンテンツの作成
上記ミッションを達成するために、kintoneアプリで「トレーニングコンテンツ」を作成しました。
従来のコンテンツとその課題
今回作成した、トレーニングコンテンツには前身となったkintoneアプリがありました。 先程、「チーム配属後のキャッチアップの仕組みはチームに依存していた」と記載しましたが、チームによっては、独自のオンボーディングコンテンツを用意していました。
このkintoneアプリには以下のような課題がありました。
- 特定のチームが独自に作成しているものなので、活用できていないチームが存在する
- ステップ(難易度のようなもの)は示されているが、達成すべき時期が示されていない為、いつまでにキャッチアップすべきかが分からず、学習順序の判断が難しい
- タイトルから、どのように/どれくらいキャッチアップすると目標達成なのかの判断が難しい
この課題を解決すべく、生まれたのが今回紹介するトレーニングコンテンツとなります。
トレーニングコンテンツとは
以下の項目を新たに設定し、「何を/いつまでに/どのように/どれくらいキャッチアップすれば良いかが分からない」という従来の課題解決を図りました。
- 達成時期目安: いつまでにキャッチアップできていると良いか分かるため、学習順序の目安を立てやすくなった
- 達成条件: 達成条件を具体化し、ドキュメントを記載する等キャッチアップの方法を明記することで、何を/どのように/どれくらいキャッチアップすると達成と判断できるかが分かりやすくなった
コンテンツの内容は、開発する上で最低限必要となる知識を網羅的に用意しました。
例1. 開発プロセスについて
理解しておくべき開発プロセスに関するドキュメントに辿り着ける。
例2. 実装する際に知っておくべきことについて
実装する際に知っておくべきことに関するドキュメントや研修講座に辿り着ける。
例3. 複雑な処理の仕組みについて
バッチ処理のような複雑な処理の仕組みに関するドキュメントに辿り着ける。
フィードバック
実際に新たにジョインしたメンバーに試してもらい、以下のようなフィードバックを得ることができました。
- 「チームにジョイン後、どんなことを学べば良いかの指標になったり、どんなタスクをやる必要が出てくるのかということがわかってよかった。」
- 「内容がとても良いと感じた。理解していく上での指針的な役割となった。」
終わりに
kintone新機能開発エンジニアのオンボーディングでは、今回紹介したトレーニングコンテンツの他に、BasicTrainingという実際に手を動かしながらkintoneのコードの概要を知ることができるコンテンツがあったりします。 引き続き、新たにジョインするメンバーがよりスムーズに活躍できるような体制・仕組みの検討・改善を行っていきます。
kintone新機能開発チームでは、絶賛メンバーを募集しています! 新機能開発や改善活動に興味がある方は、ぜひ応募をご検討ください。お待ちしております!